面接の要領はこうだ。相手が今までに何軒建てたかとか、どんなのを手掛けたかというようなことが基本。今まで完成させた家主の三人ほどをあげてもらって照会するのがてっとり早い。「どう住み心地は」とね。僕はそれに、もっと人間性がわかる質問をする。たとえば、途中で設計変更した場合はどうするのか、家族と三ヵ月も離れて大丈夫か、趣味は何だ、といった人間像が浮かび上がる会話の方が役に立つ。そして協調性があり、人生に対して柔軟に構えている大工の方が素人には扱いやすい。
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僕がいつも避けるのは、なんでも、こちらの期待に沿った回答をよこすお調子者。こいつはできない約束を平気でして、堆後に放り出すと見る。そして能書きばかり多くて頑固な、日本でときどき見かける寿司屋のおやじタイプ。頭の堅い職人というのは、たとえ小さなことでも問題をふくらませて、それ以上前に進まなくなることが多く、特に現場での設計変更はにっちもさっちもいかないと憶測する。