あまりにも肥大しすぎた擬制資本が、その運用のために擬制資本(土地)を買いあさる。景気変動−不況が何よりも利潤率の低下傾向を示すものだとすれば、貪欲に利潤に対して配分請求権を主張する擬制資本が、より激しい勢いで擬制資本(土地)を求めあさるであろうことは疑う余地はない。このように、どこからみてもこの先の地価値下がりを決定づける要因は見当らない。思えばこの10数年、地価値上がりにつぐ値上がりを演出してきた見えざる怪物が、この5つのファクターであった。
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昭和40年以降だけを捉えてみても、土地(地価)対策は次のように盛りだくさん打ち出された。宅地の大量・計画的供給、既成市街地の高度利用、土地取得制度の改善、土地税制の改正、合理的地価形成の促進、公的機関による大規模開発、民間宅地造成の規制と助成、土地利用計画の確立、土地行政の一元化、土地の公的保有の推進、開発利益の吸収、地価の公示制、開発許可制度の創設、人口・産業の大都市集中の抑制、市街化区域の区画整理の強制(順不同、以下略)。こうした盛りだくさんの土地対策、政策の中には、文字通り空文のまま消えていったものも少なからずあるが、先の地価を上げていくファクターに対して、強力なパンチとして機能したものは極端にいえば1つもない。だからこそ、地価は打ち出される対策をあざ笑いながら奔騰につぐ奔騰を続けてきたし、恐らくこれからもそうあり続けるであろう。