今回の中古マンション価格上昇局面で売り出し時の平均一坪単価が最も高かったのは、2007年10月の52.11万円だったが、2008年9月にはそれが48.81万円まで下がっている。市場が弱含みになっていることを反映して、売り出し価格を下げざるを得ないことが売主側にも浸透してきたわけで、1年で7%ほどのダウンになる。これに対して、成約価格は2007年4月が1?当たり40.48万円で、2008年9月が39.099万円。低下率はおよそ3%。2007年までは売主が強気の売付けを行い、買主との交渉である程度値引きして交渉が成立していたのが、2008年に入って売主も弱気に転じ、売り出し価格を下げ、現実的な線からスタートしてそれなりの値引きの上で成約に至っているといった変化をみてとることができる。なかには、現実的な線で売り出しているのに、なかなか折り合いがつかすに売れ残るケースが少なくなく、それが在庫の増加につながっているといよう。こうした環境が続けば、売主側にしてみれば、「いま売りに出すのは得策じゃない。少し待とう」という売り控え傾向が強まり、買主側も、「もう少し待てばもっと安くなるはず」といった買い控えムードが強まることが予想される。その結果、中古住宅市場はさほど魅力のない売れ残り物件が中心になって、いっそう沈滞化が進み、ますます売れなくなるといったジレンマに陥る可能性が高い。
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